園長 金子 智
11月16日に、お家から持たせて下さった野菜 や果物を祭壇に飾り、収穫感謝祭を行いました。どの子も私の話を澄んだ目で聴いてくれました。
「今から約400年前の9月、200人ほどの人がメイフラワー号という船に乗ってヨーロッパから
アメリカにやってきました。それはどうしても自分たちの礼拝をしたかったからです。エンジンもない、レーダーもない、正確な海の地図もないときのことです。命がけの船旅でした。この人たちはアメリカに着くとまず教会を建てました。
すぐにやってきた冬はとても厳しいものでした。食べ物も、服も十分ではありません。春を待たずに半分の人が亡くなりました。やがて待ちに待った春がやってきました。
『さあ、畑を作ろう。作物を育てよう』そう思っても畑仕事をしたことがありませんでした。土の耕し方、種の蒔き方、水のやり方を、もともとそこに住んでいた人たちが親切に教えてくれました。だんだん育っていく野菜や果物を見ながら、きっと『神様が守っていてくださるのだ』そう思ったに違いありません。
やがて秋になり、待ちに待った収穫の時を迎えました。どんなに嬉しかったでしょう。ありがたかったでしょう。そのことを神様に感謝しました。その時の様子を描いたのがこの絵です。『神様、ありがとうございます。』とお祈りしている声が聞こえてくるようです。」と。
尚裏面に大人向けの「収穫感謝祭の起源」について載せました。参考にしてください。
「自分を丸ごと承認された出来事」
11月26日日曜日、胎内市民音楽祭が開催され
「かぜ」「ひかり」クラスの子どもたちがステージに立ちました。緞帳があがり大勢の観客の皆様を見た子どもたちの目が、一瞬大きく、まん丸くなりました。
子どもたちはステージに大きく広がって合奏しました。ステージの端から端まで横一列に並んで合唱しました。
ステージは音が観客に向かって前に出ていくように設計されていますから、メロディオンの音も、隣の友達の歌声も小さくしか聞こえません。自分を信じて演奏し、歌わなければなりません。友だちには頼れないのです。どの子もこれまでの練習を信じて懸命にそうしていました。自分の10の力を15にも20にもしてそうしていました。懸命に懸命に力を尽くす子どもたちの姿を美しいと思いました。見事でした。
観客の皆様もそう思われたに違いありません。あんなに心のこもった、あんなに温かい拍手をいただいて、子どもたちは幸せだと思いました。子どもたちにとって、まさに自分を丸ごと承認された出来事でした。観客の皆様に感謝しました。
この姿は自然発生的に生まれたものではありません。みんなで一生懸命練習に取り組んできた成果です。お家でも練習したと聞きました。子どもたち、大きな自信を得ました。ステージを終えた子どもたち、一回り大きく見えました。
近くの山も雪化粧を始めました。冬の到来です。