みんないっしょ、みんなひとつ
園長 金子 智
11月10日の作品展に向け準備を始めました。これから作品作りを楽しみます。作品は子どもたちの分身です。楽しみにしていてください。
運動会、「リレー たぬきときつねのお月見大作戦」は、先にお月様を見れたチームの勝ちです。
リードしたり、リードされたり、接戦でした。
ますますレースに熱がこもりました。
半周の差をつけてお団子を先に運び終えたのは「たぬき」チームでした。お月様がでました。
「先に運び終えたのはたぬきチームです。」
アナウンスに応えて手を振ったそのとき、重ねたお団子が おむすびころりんよろしく、ころころ転がり落ちました。アナウンスが実況中継します。
「あらら、どうしましょ。お団子が転がりました。さ~ぁ どうする。」
アンカーの親子2人、転がっている団子を拾いにもどり、置いたところに戻しました。この間に「きつね」チームは団子をのせてお月様を見てゴールしていました。
公式競技であれば審判がルールに照らして「先に月を見た『たぬき』チームの勝ち。」と宣言するところですが先生は、
「ただいまのレースの結果を発表します。先に月が出たのはたぬきチーム、先にゴールしたのはきつねチーム。だから両方勝ち~。」と。
パチパチパチ、会場から拍手が送られました。「名判定でした。後味爽やか、競技した人もそれをみている人も、みんないい気持ちになりました。みんなひとつになりました。」の拍手でした。
運動会が終わった後、運動会会場に立てた「せいしんこどもえん うんどうかい」の看板を玄関を入ったところに置いています。お母さんと一緒に登園してきた子が、
「ほら、これ。」
看板を指差すと、
「お~、これ これ。」
お母さん 感嘆の言葉をもらしました。
「お~、これ これ。」。何がしらかの思いが引き出されたからです。
看板にはこども園の子どもたち全員の写真が貼られています。一枚の看板が「みんないっしょ、みんなひとつ」の雰囲気を醸し出しています。これと、運動会の時に味わった みんなひとつになった感覚がピッタリと重なったから、思わず知らず「お~、これ これ。」と口をついて出たのではないでしょうか。
お家の皆さんも私たち職員もその時々に合言葉「みんなで力を合わせて、子どもの方をしっかり向いて、大事に大事に育てましょう。」を実行しています。私たちは合言葉を実行する同志です。それが子どもたちに伝わっています。
合言葉が実行されている中で子どもたちは安心して生活しています。安心して伸びやかに健やかに育っています。これが、子どもたちも、お家の方々も、職員も、「みんないっしょ、みんなひとつ」の思いをもたらしているのだと思います。
木々の葉が色づき始め 秋本番です。